3.11ボランティア活動を経て、新たなコミュニティ作りのために
沼崎淳子さん
岩手県
子どもアート療法士
アート療法士
シニアアート療法士
震災が起きたとき、私は子どもアート療法士の資格を取ったばかりでしたが、自信や経験なんて言っていられない状況でしたので、避難所や仮設を訪ねて子ども対象のボランティアを続けました。そうするうちに子どもだけでなく、親や高齢者にこそアート療法が必要だということが分かりました。子どもには学校などがありますが、大人、特に高齢者が行ける場所は少なく、仮設住宅にあった集会所もどんどん閉鎖されています。“孤独死”もよく耳にします。それで、自宅のアトリエで「おしゃべりクラブ」という大人の場を作り、活動を続けてきました。
あれから時間がたちましたが、まだまだ復興は道半ば。今一番の問題は、新たなコミュニティ作りだと思います。復興住宅が建ち始めて喜ばしいことではあるのですが、反面、やっと築いてきた仮設住宅でのコミュニティを新たな場所でまた一から築かなければならないのです。今後は、新たに取得した「シニアアート療法士」や成人を対象にした「アート療法士」の資格を活かして、公営住宅の集会所などでワークショップを開き、新たなコミュニティ作りのための心のサポートをしていきたいと考えています。