韓国でも人気の「色彩学校」のぬり絵セラピー

韓国でも人気の「色彩学校」のぬり絵セラピー 2022年4月9日、日本と韓国をZoomでつなぎ、韓国の協会員のためのセミナーを開催しました。

映画や音楽など、エンターテインメント分野で躍進を続ける韓国ですが、その韓国に「色彩学校」があるのをご存知でしたか?

以前、「色彩学校」東京校に留学されていたペク・ナッソン(PAIK NAKSUN)先生が、2007年にソウルで開かれたもので、カリキュラムや資格制度は、日本とほぼ同じ。
毎年、日本の講師陣がソウル校でレクチャーをしたり、韓国の生徒さんが日本のイベントに参加されたりなどけっこう交流も多かったのですが、コロナ禍以降はもっぱらzoomを介してのコミュニケーションを行っています。

つい10日ほど前にも、「ぬり絵」がテーマの半日セミナーを行ったばかり。
ご存知のように、「色彩学校」では、誰もが気軽に色を表現できるぬり絵を多数開発し、アートセラピーの方法の1つとして使い方や読み解きポイントを学んでもらっています。
韓国でもこのぬり絵セラピーは大人気で、子どもから高齢者までさまざまな現場で活かしてもらっているようです。

セミナー当日は、最新のオリジナルぬり絵4種類の中から、心惹かれる絵柄を1つ選んであらかじめ色をぬってきてもらいました。
中でもいちばん人気だったのが、「満たしたい心、注ぎたい気持ち」というタイトルの絵柄。
表現のシェアをしてみると、空のカップとポットが描かれているこの絵に、コロナ禍で閉塞的な気持ちに陥っている自分自身を重ね、エネルギーを注ぎたいというイメージでぬられた方が多かったようです。
たとえば、画像の右上、赤いカップに青のポットという対比的な表現をした方は、自身がコロナに罹ったので子どもたちを田舎に避難させていて、孤立した状態でいる寂しさを表したとのこと。
他の絵柄を選んだ方も、1つ1つの表現に心の物語があり、それを言葉にして参加者同士シェアすることで、さらにセルフセラピーの効果が高まったようです。

こうして韓国の人々とも物理的な距離を越えて交感できるのも、IT技術の恩恵かもしれません。
(報告:江崎泰子)