【2023.10.3 配信】
月がきれいな季節になりました。
そうこうするうちに今年もあっという間に終わりそうですね。
そして、来年のNHK大河ドラマは『源氏物語』の作者、紫式部が主人公だとご存知でしたか?
どんなドラマになるか楽しみですが、色や心理に興味のある皆さんなら、平安時代の貴族たちにとって色彩がいかに重要だったか知っておくと、ドラマの味わい方も違うのではないでしょうか。
また紫式部はじつは自身の喪失体験から立ち直るために『源氏物語』を書き始めたことなど、千年前の彼女の人生も今の私たちと重なるところがあるような気がします。
「四季の伝統色」3回目は、ちょうどそんなお話しをする予定。
前半の『源氏物語』では、これまでの復習を兼ねて光源氏と女性たちの相関関係を色彩を通して見ていきます。
さらに、平安時代の男女関係がどうなっていたかの背景も……。
後半は、日本の浮世絵についてのお話しです。訪日観光客が増え、日本文化への興味も深まる中、日本人としては浮世絵について少しは知っておきたくはありませんか?
余談になりますが、先日の「色彩フォーラム」のゲスト、ウクライナのロマナ&アンドリーさんたちが、日本で最も興味があるのは「浮世絵」だそうで、1日しかなかった東京での休日には「北斎美術館」に行かれたようです。
講座では、知っておきたい浮世絵師とその作品を、江戸の文化や歴史なども交えて紹介していきたいと思います。
事前ホームワークも、今回は「浮世絵ぬり絵」なので、ぜひ楽しんで取り組んでいただけたらと思います。
この「四季の伝統色」講座も、残りあと2回。前半からの方は引き続き、途中からの方も後半からぜひどうぞ!
10月9日(月・祝)13:30~16:30
【主な内容】
◆前半「秋の伝統色」
・秋の伝統色と重ね色目
・『源氏物語』と『枕の草子』3
―光源氏を巡る女君たちのシンボルカラーと関係性についておさらい
―婚姻と恋愛は別? 平安時代の男女関係はどうなっていたか
―紫式部の色彩演出が冴える!秋のトータルコーディネイト
―紫式部VS清少納言、敵対関係にあった二人の背景とは
―『源氏物語』と『枕草子』にはなぜ色彩表現が多いのか
◆後半「江戸のポップアート、浮世絵」
・浮世絵誕生から発展まで、代表的な絵師を紹介
・役者絵、美人画、風景画……浮世絵に表れた江戸の流行
・浮世絵を色彩や表現から読み解いてみる
・心の陰影を描いた女浮世絵師
・江戸から明治へ。文明開化と浮世絵の色の変化
・明治の浮世絵と新版画の誕生
★アーカイブ動画視聴のお勧め
今回から参加する方のために、第1回「春の伝統色」、第2回「夏の伝統色」のアーカイブ配信を行います。
一回目の前半は、日本の伝統色について知っておくとよい基礎的な内容になります。
今回からご参加の方は、内容をより理解するためにも、できれば一回目の前半部分だけでも事前にご視聴いただくことをお勧めいたします。
アーカイブ動画のご視聴についての詳細はこちら>>>