経験豊富な人生の先輩、シニア世代とのワークは学ぶ事がたくさんあります
早川由美さん
千葉県
色彩心理カウンセラー
私は2年前からアクティブシニア向け施設でアートセラピーを行っています。そこは50代から80代までの方が仲間と人生を楽しむことをコンセプトにした、新しい形のシニア向け住宅施設です。その中で私は自由に選んでぬっていただいたぬり絵を介し、一人ひとりと対話していくワークショップを行っています。ワーク中は「この色はどんな意味があるの?」と、質問が飛び交い、好奇心旺盛な方が多いようです。
一方、私は他の高齢者デイケア施設でも活動しているのですが、そこに参加されている方は孤独や健康などに不安を抱いている方が多く、一口にシニア世代と言ってもその心理的ステージは様々。デイケア施設では5年間活動を継続しているので、長く関わることで、個々人の心身の状態の傾向がわかり、より一人ひとりの気持ちに沿ったセラピーが出来ることを実感しています。
どちらのシニア世代も、高度成長時代を牽引してきた世代だからこその御苦労や喜びをたくさん経験されてきたことでしょう。私自身も遠くない将来に迎える年代だからこそ、アートセラピーがどう役立つのか、その意味を追求していくことは、自分のこれからの生き方を考えるひとつの方向になっていくと思います。