【色シリーズvol.4】
木々の緑色は心を和ませ、寛がせてくれますね。なぜそんな気分にさせてくれるのでしょうか。
緑色は中間色と呼ばれるように、2つの色みで出来ています。たとえば、水彩絵の具では黄色と青を混ぜ合わせると緑色が出来ますね。ということは、黄色の要素と青の要素が含まれているのが緑色なのです。黄色といえば明るく活気がある感じ。青といえばどこか静かで落ち着いた感じがあります。この両方の中間にあってバランスのいい状態をイメージさせるのが緑色といえるのです。
私たちのアトリエ教室にも亀が大好きな男の子が緑色の亀をよく描いていました。文字通り亀のようにとことんのんびりした性格でした。またこの子の両親は他の子どもと比較したりせかしたりということを一切しない育て方をしていました。ゆっくり育つということはリラックスできる育ち方をしているということで成長の原動力になるんです。“大器晩成”という言葉もあるように、小学高学年ころには、絵はもちろん勉強にも力を発揮する状態にみごとに成長しました。
急がば回れ!これが子どもが健康で穏やかな性格に育つ秘訣かもしれません。子どもの心に常に緑の風が吹くようであって欲しいものですね。
また、アトリエ教室に通っていた7才の男の子Kくんは気持ちが落ち着かないとき、緑色をたくさん使うことで気持ちが落ち着いていたようです。「心を安定させたい」「感情のバランスをとりたい」と思った時、緑色はKくんの気持ちに寄り添ってくれたようです。
さて、冒頭に「木々の緑色は心を和ませ、寛がせてくれますね」とお話ししましたが、アトリエ教室に通う3才の男の子のお母さんが彩色したぬり絵を紹介します。
お仕事や子育て真っ最中のKさん。お子さんがアトリエ中にご自身も積極的に表現をされます。この日は1枚1枚丁寧に溢れるような緑色の葉を描いていました。「癒されました!」と時間を忘れて没頭できたKさんにとって癒しの時となったようです。
なかなか自然の中の木々を見たり触れに行く機会はもてないかもしれませんが、そんな時こそぬり絵セラピーを通して自ら癒しの時間を持てたようです。まさに、アートセラピーの持つ魅力を体感された日でしたね。
※今回ご紹介した緑色の例も絶対的な意味というよりそれぞれのイメージや感じ方によるものです。なにより選んだ本人にとっての意味が大切なので、色から心の動きを自由に想像してみることを楽しんでください。
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